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医療・介護の対立概念の先にあるもの

2018年2月号

1月26日の第158回社会保障審議会介護給付費分科会において、2018年度の介護報酬改定に係る諮問・答申が行われました。
診療報酬と介護報酬の同時改定というタイミングをとらえて、医療と介護のさらなる連携を推進する改定内容が大きな特徴といえます。

今回の介護報酬改定を評して、介護給付費分科会の委員を務める鈴木邦彦・日本医師会常任理事は、「介護が医療に近づいた。これまで医療で培ってきた手法を取り入れ、介護を理論面で強化していく必要がある」と記者会見で発言しています。

一方、元日本経済新聞の記者で福祉ジャーナリストの浅川澄一氏は、「新介護報酬で介護現場に『医療の介入』が高まることへの懸念」というタイトルでweb上に記事を執筆しました。
「『治す』視点からの介入が拡大していくと、『生活を共に』という介護本来のあり方が歪まざるを得ないだろう」という主張です。

真っ向から対立するような両者の主張ですが、ここでは、少し視点を変えて見ようと思います。

精神科医の木村敏氏は、「私は、医師としての自分と患者としての相手という二者間のあいだが、一人称であり、しかも二人称である、という状態なのだと思っています。…二人称を含んだ一人称というのでしようか、そういう関係に立った対人関係すなわち『あいだ』の関係でなければ、医師と患者というものは向き合っていけないのかな…と思っています…診断が難しかったり、治療が難しかったりするとき…の医師と患者の関係性は、三人称にもなります。『この人のこの症状はどうやって治せばいいのか』と考えるときがそうです…一人称、二人称、三人称が入り混じって、そこに区別が全くないような人間関係…というものが、医者であることの一番の根本になっているのではないかと…考えていました」という持論を展開しています(「人と向き合う」富士通総研『ER』No. 7 ・2018年1月)。
われわれが生きている世界は、主観と客観が入り乱れて(木村氏は「あいだ」と表現)います。
「朽ち果てていく人間」は存在していても、「人間が朽ち果てていく」ことは、それを私たちが経験できなければ覚知しえないということなのでしょう。

医療と介護が単なる対立概念でなくなったときにはじめて、連携という言葉(「こと」を述べたものが「言葉」)が意味を持つことになります。

 株式会社ウエルビー
 代表取締役 青木正人