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社会保障ビジョン合意の千載一遇のチャンス

2018年6月号

財務省の「財政制度等審議会」(財政審;会長/榊原定征・経団連会長)は5月23日「新たな財政健全化計画に関する建議」(意見書)を麻生太郎財務相に提出しました。政府は、これから「経済財政諮問会議」において「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太方針)を策定することになります。

5/21の経済財政諮問会議で示された社会保障費推計についての新聞各社の見出しは
「社会保障費、40年度6割増の190兆円、政府推計、介護は2.4倍、支え手急減で負担増」日本経済新聞
「社会保障給付『190兆円に』高齢者数ピークの40年度」朝日新聞
「社会保障費:給付68兆円増 2040年度、政府推計190兆円」毎日新聞
「2040年社会保障給付 190兆円 政府推計 高齢化で現在の1.57倍」読売新聞
と、持続可能性に疑問を抱かせるような報道をうかがわせるものが並びました。

【社会保障給付費推移の推計】
出典:「日本経済新聞」2018年5月22日

ただし、5/23日付読売新聞の社説は「推計によると、名目の給付費は今の1.6倍の190兆円になるが、対GDP比でみると1.1倍だ。際限なく膨張して制度が崩壊する、といった一般的なイメージとは異なるのではないか。国民には、漠然とした将来不安が広がっている。…現実に即した冷静な議論で不安解消につなげたい」と落ち着いた論調だったのが救いです。

こうした社会保障給付費急増の不安が高まる中、注目すべき事実があります。
1947年からは言わずと知れたベビーブームが始まりますが、その直前の1944~1946年の3年間は、戦死や抑留といった要因で、出生率が一時的に3.5%から1.5%程度まで急落しているのです。
これは、1944年生まれの人たちが後期高齢者となる来年からの3年間は、一時的に75歳以上人口の増加率が確実に減少し、医療・介護を含めた高齢者を対象にした社会保障費の支出の増加率が一時的に大きく抑えられることを意味しています。

経済財政諮問会議の民間委員は、この3年間を「基盤強化期間」(仮称)」と位置付け
● 高齢化・人口減少や医療の高度化を踏まえ総合的かつ重点的に取り組むべき政策をまとめ、基盤強化期間の内から実行に移す
● 一般会計における社会保障関係費の伸びを「財政健全化目標と毎年度の予算編成を結び付けるための仕組み」に沿ったものとする
よう求めています。

【高齢者人口増加率の推移】
出典:「75歳以上『後期高齢者』のコストは削減可能だ」土居丈朗・東洋経済ON LINE2018年2月5日

武見敬三・参議院自民党政策審議会会長は「この期間に、2040年を見据えた包括的な社会保障改革につき国民的議論を導く仕組みを創設し、中長期的で社会保障を中心に他分野にわたる議論を活性化し、持続可能な社会保障制度改革の方針につき国民的合意を確実に形成することが求められる」という所感を述べています。

地に足を着けた、近視眼的でない社会保障やこの国のコンセンサスづくりには、千載一遇の機会を活かさない手はありません。

 株式会社ウエルビー
 代表取締役 青木正人