2010年12月号

ウエルビーコラム 2010年12月号

介護だけよくなっても日本に未来はない!
政治崩壊を一刻も早く打破しなくては

11月30日社会保障審議会介護保険部会(部会長:山崎泰彦神奈川県立保健福祉大学教授)での介護保険制度の見直し議論がまとまり 最終的な「介護保険制度の見直しに関する意見」が公表されました。

主要各紙の社説の見出しを見ると
「将来の介護増に耐えられる制度改革を」日本経済新聞
「介護保険見直し 財源抜きのやり繰りも限界だ」読売新聞
「介護保険―増税なしでは行き詰まる」朝日新聞
「介護保険素案 負担増は避けられない」毎日新聞
「介護保険改革 財源論議回避は無責任だ」産経新聞
と 一様に 財源不足と増税を抜きにした議論の限界を指摘しています。

11月25日の社会保障審議会介護保険部会でも 山崎部会長は 今回の意見書を「ペイアズユーゴーが前提となっている状況ではマイナーな改正にならざるを得なかった」と総括しました。
さらに「介護保険制度が明るい展望を開くためには財源に裏付けられた社会保障のビジョンが必要」とし そのためには「強い経済・強い財政・強い社会保障と並んで強い政治的なリーダーシップが不可欠」と 首相への注文という異例のコメントで会を閉じました。

閉塞感漂うわが国の現状を打破するための道筋が見えてこない「いらだち」が 各所に充満しています。

国民は「八方美人」「バラマキ」の政策を期待しているわけではありません。
若い世代が夢を語れる「豊かな社会」をつくりあげていくためには「痛み」もいとわないという覚悟をもっています。

介護・医療・年金といった社会保障や農業・外交などなど個別の課題が解決できないのは 理念やビジョン・方針が定まっていないからです。
自身や政党の保身などにこだわっている余裕など わが国にはこれっぽっちもありません。

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