2008年8月号

ウエルビーコラム 2008年8月号

実体のないプランやビジョンはもういらない
介護事業者は自らの足で歩む気構えを

政府は7月29日 社会保障分野で緊急に取り組む対策を掲げた「5つの安心プラン」を発表しました。5つとは ①高齢者政策 ②医療体制の整備 ③子育て支援 ④非正規雇用対策 ⑤厚生労働行政の信頼回復 のことで 福田首相が発案し 官邸主導で関係各省にまとめさせたものです。

高齢者介護関係の主な施策は 次のようなものです。
「高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるための 医療・介護・福祉サービスの充実や地域づくり」をテーマに 「認知症の方が安心して生活することができるための対策の推進」「介護労働者の人材確保及び雇用管理改善の支援」「高齢者の居住の安定確保」「介護報酬等の見直し」「介護予防の効果的な推進」「地域ケア体制の計画的な整備の推進」「介護従事者のキャリアアップと事務負担の軽減」となっています。

これを読んで どれだけの国民が「安心」するのでしょうか。どれも これまでに示された方針やすでに決まっている計画の羅列にすぎません。

首相の指示で 6月には「社会保障国民会議」が「中間とりまとめ」を発表しています。また 舛添厚生労働大臣も 自らの発案で 7月から「安心と希望の介護ビジョン」の取りまとめを行っています。

ある事業経営者が「同情するなら金をくれ。ではないが 会議をするなら金(介護報酬)をくれといいたい」と 冗談混じり話していました。
これらの方針やビジョンは 専門家からすれば「何をいまさら」と思える 当たり前のことばかり。いま 求められているのは「行動」です。

介護サービス事業者・経営者は 政治的思惑に翻弄されることなく 自分たちの力でできることを見極め 自分たちの足で歩める道に向かって進んでいく以外にありません。
国民の「安心」は みなさんが生み出していくものです。

※行政に頼らず 自らの力で医療と良好な関係を築き上げ 介護事業者が顧客の信頼を勝ち取るためのフォーラムを 9月4日開催いたします。
みな様のご参加をお待ちしています。

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