2009年9月号

ウエルビーコラム 2009年9月号

「選ぶ」こと「選ばれる」こと
地すべり的敗退をもたらすわずかな差

総選挙の結果は 民主党の地すべり的大勝(自民党の惨敗)で 政権交代が実現しました。私の地元では 国務大臣まで務めた女性候補が小選挙区で落選しました。
注目選挙区のひとつだった静岡7区でも 小泉チルドレンの象徴片山さつき候補が大差で敗れています。知名度・党の動員力ともに抜群の彼女が なぜ苦杯をなめたのでしょうか。

集会での集客も対立候補を圧倒し どこへ行っても有権者は笑顔で握手を求めてきました。 「逆風を肌で感じた瞬間は 実はないんですよ。人もすごく集まったし どこのお祭りに行っても握手を求めてくる人はうちが一番多いしね。だけど あの方たちがうちに入れなかったわけだから やっぱり怖いよね。そう思います」 と話しました。

候補者にたとえ笑顔で接していても 有権者は1%でもより好ましい対抗馬がいればそちらに票を投じます。わずかでもマイナスの評価が上回れば 有権者は離れていってしまうのです。

みなさんの顧客も同じです。
ふだんはもの言わぬ利用者でも いや感謝の言葉を述べてくれていても わずかでも魅力的な別なサービスが誕生すれば 顧客は離れ そこに圧倒的な差が生まれます。
競争原理の働く市場とは そういうものです。

「(前回の郵政選挙は)ブームに助けられて ほとんど運動をしないで通っちゃった」と語る片山氏は  この4年間 地元での地道な活動・組織づくりが行えなかったことを大きな敗因として挙げています。

この9年間で市民の間に定着した介護サービスであればこそ 今一度「選ばれる」ことの重みと「選ぶ」側への配慮を肝に銘じるべきでしょう。

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