2012年11月号
ウエルビーコラム 2012年11月号
「人材確保と質向上」をお題目に終わらせるな
介護福祉に経営のプロフェッションを
先日「一般社団法人日本介護福祉人材教育協会」(代表理事:江草安彦社会福祉法人旭川荘名誉理事長・川崎医療福祉大学名誉学長)の設立記念祝賀会に来賓として出席してきました。
この協会は「日本の介護福祉経営を担う人材の育成および介護の現場を守る介護職員の資質向上支援を通じ 介護福祉のサービスの質向上と21世紀の成長産業に押し上げる基盤づくりに取り組む」という趣旨で設立されました。
その事業の柱の一つに「介護福祉経営士」の資格認定があります。
この介護福祉経営士は「介護福祉事業を担う経営“人財”を育成する」のが目的です。
私もその学科試験科目に準拠したテキストの1冊
『介護福祉の仕組み─職種とサービス提供形態を理解する』 を執筆しました。
弊社は 経営者・幹部向けのセミナーやフォーラムだけでなく 経営者をめざす中堅職員が働きながらケーススタディやグループワークを通じて実践的なマネジメントスキルを学ぶ「介護福祉MBA」を2005年から開講しています。
2000年の創設以来「福祉介護事業者のサービスの質・人材の質・経営の質の向上」を事業目的の一つとして 他に先駆け一貫して「マネジメント教育」に力を注いできたものとして
「次世代の介護経営を考える」という介護福祉経営士に同じ使命を感じています。
「働きがいのある仕事だと思ったから」が「介護の仕事を選んだ理由」のトップ(「2011年度介護労働実態調査」財団法人介護労働安定センター)であるにもかかわらず その定着もままならないのが介護業界の実態です。
「介護人材の確保と質の向上」という至上命題を解決するには 報酬アップを叫ぶだけでなく 事業者自らが 業界の成熟とマネジメントスキル向上に本気で取り組み 社会的にも実態に見合った評価を受けられるようになること 職員が「誇り」を持って日々働ける環境を構築することが不可欠です。
株式会社ウエルビー
代表取締役 青木正人