2014年1月号
ウエルビーコラム 2014年1月号
介護保険制度大改革の序曲
健全な競争原理が活性化と成長の鍵
新年あけましておめでとうございます。
昨年末に取りまとめられた社会保障審議会介護保険部会(部会長:山崎泰彦 神奈川県立保健福祉大学名誉教授)の「介護保険制度の見直しに関する意見」をもとに 本年は介護保険法の改正案の通常国会上程や社会保障審議会介護給付費分科会による介護報酬改定をはじめとする審議が実施され さらには「地域包括ケア計画」と称される第6期介護保険事業計画の策定が始まります。
現在決定している「予防通所・予防訪問介護の市町村移管」は これから本格化する介護保険制度の大改革のオーバーチュア(序章・序曲)にすぎません。
制度の持続可能性と可能な限りの質の向上を至上命題として 介護保険の対象はさらなる重度者重点化に向け加速せざるをえないでしょう。
事業者が蒙る影響は 種別によっては2018年まではそれほど大きいものではないかもしれません。
しかし 2025年というタイムリミットが示されている以上 変化が後になればなるほど 衝撃はより大きく感じられるはずです。
この衝撃を回避するのは 事業者自身の自己変革をどれだけ素早く行えるかどうかにかかっています。
事業者に課された命題は数多くありますが とりわけ重要なのが
①徹底した顧客視点での 「業態化」の推進
②日々の業務の中で職員が成長していくトータルな「人事管理育成システム」の構築
の2点だと考えます。
低迷していた日本のスポーツ界が 女子を中心に活況を呈しているのは 国を挙げた選手育成サポートの成果であることは間違いありません。
政府がヘルスケア産業を真に「成長戦略」の柱であると認識しているなら オリンピック招致にかけたと同様の熱意と戦略をこの分野にも傾けるべきでしょう。
You have your
way.
I have my way.
As for the right way, the correct way, and the only way,
it does not exist.
-Friedrich
Nietzsche
事業者自身も「国策」頼みの事業展開からいち早く脱皮し 「国民」市場の構築に向けた健全な競争に舵を切ったものだけが 時代に支持されることを自覚すべきでしょう。
株式会社ウエルビー
代表取締役 青木正人