2006年9月号
ウエルビーコラム 2006年9月号
変革期の経営者に求められるもの
オシムはなぜ期待のリーダーなのか
介護保険制度改正から5か月 国保連から介護給付費の4月・.5月の動向が発表されました。4月の給付額は全体で対前年度比マイナス2.8% 通所介護はマイナス5.9% 訪問介護マイナス5.2%など 給付費抑制効果が早くも顕著に現れたのかと思われました。
5月の実績を見てみると 通所介護は対前月比で10.7%増 対前年比でもプラス1.5% 訪問介護は対前月比6.6%増 対前年比マイナス1.4% 全体ではマイナス0.4%と 持ち直しているかのようにも見えます。
しかし 制度改正の影響はまだこれからが本番。要支援1・2の合計は まだ12万人弱。経過的要介護者を含めた49万人がどのような区分に振り分けられ どのようなサービス利用を行うかで先行きは大きく変わってきます。
経営者のみなさまは 今後の展開を日々お考えのこととお察しいたします。。
このような変革期には 経営者たるものどのように舵を取り いかに従業員や顧客に接していけばいいのかが事業の成否を分ける大きなポイントになります。
さて サッカーのドイツ・ワールドカップで 期待された日本代表が予選も突破できず 惨敗したのはつい2か月前のことですが わが国サッカーファンは もうそのことを忘れたかのようです。
原因は 熱しやすく冷めやすい日本人気質にもあるようですが なんといっても新監督のイビチャ・オシム氏への高い期待と評価にあるのではないでしょうか。
氏のこれまでの実績はもちろん素晴らしいものですが それに加えて「オシム語録」に代表される 含蓄とウイットに富んだ哲学的ともいえる言葉がファンを魅了してやまないのでしょう。
「ライオンに追われたウサギが逃げ出す時に肉離れをしますか?」「「走れなかったら どうやってサッカーをやるんだ?」という有名な言葉は 実は準備の重要性や基本の大切さを 彼流の言葉で伝えているのです。
これまでの失敗や経験を乗り越え 新たな方向性を求め旅立つときに 人は新たな「言葉」を求めるものです。
今 経営者が求められているのは 自らの理念や方向性を自らの言葉で 飽かずに伝えていくことです。
美辞麗句や借りてきた言葉を並べる必要はありません。
語ることによって 経営者の意思が従業員に伝わり さらに自ら進むべき道がはっきり見えてくるものです。