2007年3月号

ウエルビーコラム 2007年3月号

深刻化する人手不足をどう克服するか
経営者は「キャリアパス」を示せ!

景気の拡大にともなって雇用回復が進み 全産業で人手不足感が増大しています。介護・福祉の事業所でも 求人難・人手不足は深刻化しています。

ところが厚生労働省は「介護労働者については 将来的にも人手不足は発生しない」としています。同省の試算によると 介護労働者の需要については 2014年時点で138~156万人程度 年間4~6万人の増加を見込んでいます。一方 供給については ①学卒者3.5~5万人程度 ②介護福祉士有資格者1万人程度 ③定着促進によって1~2万人程度 が見込まれ 「年間7万人程度のマンパワーの供給は可能 」 としています(介護保険事業に従事する介護職員数の推移と見通し)。

なんとも甘すぎる見通しといわざるを得ません。介護・福祉分野の有効求人倍率は上昇を続け 2005年には全産業を上回り その後も上昇傾向は継続しています。

有効求人・有効求職者・有効求人倍率(2006年4~9月:中央福祉人材センター)

全社協中央福祉人材センターによると 2006年4~9月の新規求人数54,570人に対して 純新規求職者は41,978人。 前年度より 有効求人数は増加 有効求職者は減少し 有効求人倍率(平均)は1.46倍で 前年度の同期間0.98倍に比べ0.48ポイントも上回っています。 さらに  11月の有効求人倍率は1.62倍に達しています。また 介護福祉士養成校の約7割が定員割れという状態に加え 介護労働者全体の約2割が1年以内に離職し 離職者の約8割が勤続3年未満である という状況は改善されていません。

厚生労働省は「介護雇用管理改善計画の改正」「フィリピンをはじめとする外国人介護労働者の受け入れ」などの施策を打ち出していますが 経営者としてなすべきことは 何でしょうか。

介護報酬のアップが見込めない中での就労環境の改善策の第一は 賃金など金銭的な報酬以外の非金銭的報酬の向上にあります。とりわけ「キャリアパス」を確立し 職員個々の将来像を提示することです。組織・企業があるべき姿を理念やビジョンとして思い描くように それを支える職員が夢を持てるようにすること こそが経営者の責務です。

 

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