2008年12月号

ウエルビーコラム 2008年12月号

健全な国民感覚に訴える「安心」と「希望」
バラマキでなくロードマップを示せ

舛添要一厚生労働大臣の「一番発信力の強い会議にしたい」という意向を受けた「安心と希望の介護ビジョン」が取りまとめられました。
主な内容は 以下の通りです。

(1)高齢者自らが安心と希望の地域づくりに貢献できる環境づくり
①コミュニティー・ ワーク・コーディネーター(仮称)の輩出
②地域包括支援センターのコミュニティー支援機能の強化
(2)高齢者が住み慣れた自宅や地域で住み続けるための介護の質の向上
①在宅生活を支援するサービスの基盤整備
②在宅生活支援リハビリテーションの強化
③医療と介護の連携強化
④認知症対策の充実
⑤地域の特性に応じた高齢者住宅等の整備
(3)介護従事者にとっての安心と希望の実現
①各事業所における介護従事者の処遇に関する情報の積極的な公表の推進
②介護従事者が誇りとやりがいをもって働くことができる環境の整備
③介護従事者の確保・育成

また本文では
「安心」とは たとえ高齢・要介護となっても多様な生き方や必要なサービスを選択できること「希望」とは 年齢や心身の状態・所得の多寡や家族の有無に関わらず 一人ひとりが大切にされ 必要とされ 自らの持つ知恵と力を活かせること
だと述べられています。

国民が抱えている「不安」を払拭するビジョンは示されたのでしょうか。
迷走を続けている「定額給付金」 の問題についても 各種の調査においても過半数の国民は評価していない という結果が示されています。
政治家や官僚の見識不足にひきかえ このように日本の国民は 優れた健全さを持っているのです。

超高齢社会の保障が すべて保険と公費でまかなえるという「甘い幻想のバラマキ」では賢明な国民に「希望」や「安心」をもたらすことはできません。
ビジョンを実現するための「目に見えるロードマップ」を ぜひ提示してほしいと願うものです。

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