2010年6月号
2010年6月1日
ウエルビーコラム 2010年6月号
理想の実現に向け勇気を持って改革を
介護保険法改正論議スタート
5月31日 社会保障審議会介護保険部会が 2年3か月ぶりに開催され 介護保険法改正に向けて議論がはじまりました。5年に一度と定められた介護保険制度の見直しを行い 来年の通常国会に 介護保険法の改正案を提出する予定です。
10年を経過した介護保険制度は 大きな実績を残してきましたが 曲がり角に立っているのも事実です。
厚生労働省は 法改正の基本点な論点として
○保険料上昇に対する財政的な措置など持続可能な制度の構築
○地域包括ケアの実現に向けたサービス体系のあり方
などを提示しました。
各委員から論点として指摘された主な点は
○要介護認定制度や給付の上限額の見直し
○補足給付の見直し
○介護職員の処遇改善
○訪問介護の生活援助の取り扱い
などです。
いずれの課題についても「介護保険の公費負担増」や「被保険者などの対象拡大の是非」といった財源問題は避けて通れません。
山井和則政務官は「社会保障の充実と経済成長は車の両輪。ともに実現をめざす」と政府の方針を述べました。
新たに部会長に選任された山崎泰彦神奈川県立保健福祉大教授は 「2005年の法改正の内容も勇気を持って見直したい」との発言で会を締めくくりました。
耳障りのいい言葉だけで終わらせず 負担増も含めたオープンな論議を重ね 明確な方針・工程を示し 是が非でも 約束を実現してもらいたいと願います。