2013年1月号

ウエルビーコラム 2013年1月号

「地域包括ケア」はここから始まる
モデルなき時代のパラダイム

あけましおめでとうございます。
本年が素晴らしい一年であることを願っています。

昨年は「2025年までに地域包括ケアシステムを構築する」という大命題のスタート「地域包括ケア元年」とも称された年でした。
始まったばかりで成果云々はまだ早すぎるのは確かです。
しかし 残された時間は決して多くないのも事実です。

『病院の世紀の理論』で第17回社会政策学会奨励賞を受賞した猪飼周平一橋大学准教授
は「20世紀的医療の退潮いいかえれば病院の世紀の終焉に伴う」地域包括ケアへのパラダイムシフトは「病院か在宅か」の二項対立ではなく「高齢者に対して生活モデル的にアプローチすることは 少なくとも現状では 施設ケアや病院ケアの縮小・解消と同じと認識すべきではないということである。生活モデル的観点から 在宅・施設・病院のすべてのケアを見直してゆく」ことが求められると述べています。

にもかかわらず既成概念から抜け出せず 一部には「無理解」さらには「無関心」「無定見」ともいえる関係者までいます。
『2015年の高齢者介護』公表時もてはやされた「尾道方式」が”de facto standard”(事実上の標準)と成り得なかった轍を再び踏もうとしているように思えます。

 It does not take much strength to do things,
  but it requires a great deal of strength to decide what to do.
物事を行うのに大した能力はいらないが 何をするか決めるのには優れた能力がいる。
                             -Elbert Hubbard

新しいコンセプトを構築するためには
 「地域の仕組みづくり先導者は誰でもよい」
 「全国一斉・一律ではなく先進地域から横展開する」
ことが前提であることを忘れてはいけません。

※ 2月2日(土)2015年・2025年を見据えた介護事業経営フォーラム「地域包括ケア時代の訪問サービス 変わるパラダイムと変わらない原理 」を開催「在宅ケアの原点である訪問サービスのこれから」 を俯瞰します。
シンポジストは 「短時間巡回型介護」のパイオニアで「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」のトップ企業ジャパンケアサービスグループの馬袋秀男代表取締役社長と訪問看護に新風を巻き起こす注目の新世代の介護ベンチャー(ライフ オン バイタル エレメント)多江和晃代表取締役です。

株式会社ウエルビー 
代表取締役 青木正人

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