2021年1月号

医療・介護が地域、環境再生の要
ユートピアの実現
は私たちの手に!

あけましておめでとうございます。

年末年始も、コロナで暮れコロナで明けました。
昨年のお正月には、「資本主義とともに人類の成長も終わるのか!?」というテーマで、技術の進化に人の意識の進化が伴わなければ、私たちが持続可能な進化を続けていくことはかなわないという趣旨のコラムを書きました。
新型コロナウイルスの感染拡大を予見していたわけではありませんが、底知れぬ危うさを感じていたのは事実です。

昨日(1/4)付の日本経済新聞の「経済教室」で、岩井克人・国際基督教大学特別招聘教授は「20世紀は、米ソの対立は世界中の国が追い求めるべきユートピア(理想郷)の争いだったのに対し、21世紀は、米中の2つのディストピア(反理想郷)が対立し合う世紀」となると述べています。

同日・同紙に「西友と無印の新・創業 資本の論理VS人間の論理」というコラムがありました。
「無印良品を展開する良品計画は20年に創業40年を迎え、従来の小売業のあり方を反省し、第二の創業を目指す。その心は大量生産・消費に伴い軽視された生産者、地域、環境の再生と成長の両立という『ユートピア』の実現にあり、小売業は地域に土着したコミュニティーに脱皮する必要がある」というものです。

地域が持続的に存立するためには、地域の住民が働く場所があり、得た所得を使って地域内で消費し、次の世代を育ててい くという「地域経済の好循環」が重要です。
「地域外への販売等で地域に資金をもたらす」「地域住民の雇用により住民に所得を分配する」「地域で賄えるものは地域で調達する」という地域経済循環の中核を担い、地域の持続性を高めるのは地域の中小企業です。
新型コロナの影響によって、「域外からの資金の流入の減少」「関連地域内企業への波及と住民雇用の減少」「住民の所得減少による地域内での消費の停滞」といった地域経済は悪循環に陥っています。

医療や介護は、まぎれもなくこの地域経済循環の中に位置し、その経済と生活の要として機能するすることが、これまで以上に期待されることになります。

地域の再生と成長を通じた「ユートピア」の実現向けて、私たちの可能性を信じて進んでいきたいものです。

本年が、より豊かな日々の始まりであることを心からお祈りしています。

※参考「公益社団法人中小企業研究センター 調査研究報告No.134」

                                  株式会社ウエルビー 
                                  代表取締役 青木正人

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